Heal House 白斑症研究 31 · 原著
エキシマで改善しない白斑症、文身で色を補えるか?
Micropigmentation for vitiligo on light to moderately colored skin: Updated evidence from a clinical and animal study.
最終監修
ひと言で
エキシマレーザーと光線治療で改善しない白斑に、微小タトゥー(医療用タトゥー)を行いました。10か所のうち8か所で周囲の皮膚と色がよく合いました。
唇、指先、関節など、なかなか色が戻らない部位があります。エキシマレーザーも光線治療も一通り試したのに白いまま残っていると、患者さんも私も疲れてしまいます。そのような方には、「色を取り戻す」治療の代わりに「色を補う」方法も一つの道になり得ます。そこで私は、微細文身(micropigmentation)で白い斑に周囲と近い色を入れる方法を検討しました。明るい肌色から中間の肌色の方にどの程度役立つかを、臨床研究と動物研究で確認しました。
Q1 微細文身はどのような場合に行い、どのようなものですか?
色が再び戻る見込みが低い白斑症に、周囲の皮膚色に合わせた色素を入れ、白い斑を目立ちにくくする方法です。よく知られる化粧文身と原理は似ています。ただし、白い斑に合わせて色と深さを細かく調整する点が異なります。今回の研究では、エキシマレーザーと光線治療で改善しなかった白斑症患者14名の病変25か所に施術しました。色が戻りにくい部位に特に現実的な選択肢となり得ます。
Q2 効果はどの程度でしたか?
治療した病変10か所のうち8か所で、周囲の皮膚と色が非常によく一致しました。病変25か所のうち20か所で色が「優れて」一致し、そこまでに要した施術は通常3回でした(1〜5回)。施術中の痛みはかなりありましたが、麻酔注射なしで耐えられる程度でした。直後の赤みと腫れは数日以内に落ち着きました。全体として大きな負担なく受けられる治療でした。
微細文身治療の結果まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 明るい〜中間の肌色(Fitzpatrick III〜IV)の白斑症患者14名・病変25か所 |
| 優れた色の一致 | 80%(25か所中20か所) |
| 治療回数 | 中央値3回(1〜5回) |
| 安全性 | 麻酔なしで耐えられる痛み、赤み・腫れは数日以内に消失 |
Q3 注意点や限界はありますか?
はい、ぜひ押さえておくべき点がいくつかあります。自然な結果を得るには、色素の選択、入れる深さ、施術する部位を慎重に決めることが何よりも重要です。時間が経って周囲の皮膚色が変わると、文身の色と微妙な差が生じることがあります。そのため、完璧な解決策というより一つの補完的な方法とお考えいただくのがよいでしょう。また、今回の研究は対象人数が少なく、比較する対照群がなく、観察期間が短いという限界があります。この点は正直にお伝えします。それでも、他の治療が効かなかった方には十分検討する価値のある選択肢です。
まとめ
すべての白斑症を元の色に戻せればよいのですが、現実には最後まで色が戻らない部位もあります。微細文身はそのような方の白い斑を目立ちにくくし、日常の負担を軽くするもう一つの道となります。ただし、色素と施術部位を慎重に決める必要がある治療です。期待と限界を十分に話し合ったうえで、一緒に決めるのがよいでしょう。